中島らも


私が初めて触れた中島らもの作品は、
「神も仏もアルマジロ」である。

中島らもは、私にとって鬱とドラッグの
先生である。

私は、かつて一度だけトリップしたこと
がある。
別に違法なドラッグに手を出したわけ
でもないし、トリップをしたかった訳
でもなかった。

その日は風邪をひいてすこぶる体調が
悪かった。
祖母に勧められるままに、風邪薬と
生薬の入った栄養ドリンクを飲んだ。

すぐに体に異変を感じた。
突然体重くなる。
何かに下から引っ張られているよう
な感じだ。

たまらず、その場にあった椅子に
座り込んだ。

そして、数分が経つと今度は急に
体が軽くなるのを感じた。

そして・・・

感覚が30cmメートルばかり上へ
飛び出してしまったような感じになる。
うまく言葉で説明できないが、体は
地面を歩いているのに、自分の感覚
では足の裏が地面についている感じ
がせずに、地面から30cmくらい
上にたっているという奇妙な感じが
するのである。

歩いてみても、やはり地面から30cm
上を歩いているような感じがするのだ。

しばらく宙を浮いてる感じを楽しん
でいると、だんだんと症状は緩和
していったのだが、本当に嫌んな
感じであった。


そして、中島らもである。
氏の著作に触れていくうちに、世の中
には様様なドラッグがあり、それぞれ
に違った症状があることを知った。
そして、それらのほとんどが効鬱剤
を始めとする、鬱病の患者に処方
されるような薬だったのである。


私の好きなバンドで、Foo Fighters
というグループがいるのだが、

"This is a call"

という曲で以下のような歌詞がある。

    Ritalin is easy
    Ritalin is good

日本語にすると、

  リタリンは簡単だ
  リタリンは良い

と、まったく意味が分からなかった
のだが、これも中島らもの文献で
謎が解けた。リタリンとは抗鬱剤
であった。つまり、これは薬で
ぶっ飛ぶという歌だったのである。
何も知らない私は、薬などやった
こともないくせに、こんな感じに
口ずさんでいたのだ!

  リタリン使えば簡単にぶっ飛べるぜ?!!
  リタリンはマジでイカしたドラッグだぜ?!!

と・・・


もっといろんなことを教えて
欲しかったが、あとの講義は
天国にいってからのお楽しみ
ということで。


ご冥福をお祈りします。


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